MacBook Proで外部ディスプレイを2台接続したいと思ったことはありませんか？👀 複数のウィンドウを効率よく管理したり、作業スペースを広げたりするために、外部ディスプレイの活用は作業効率を劇的に向上させます。しかし、すべてのMacBook Proモデルが同じように外部ディスプレイに対応しているわけではなく、チップの種類やポートの仕様によって接続できる台数や方法が異なります。
本記事では、MacBook Proで外部ディスプレイを2台接続する方法、対応するモデル、必要なアダプターやケーブルについて詳しく解説します。また、標準では外部ディスプレイを2台接続できないモデルでも、DisplayLinkなどの技術を使って複数の外部ディスプレイを活用する方法も紹介します。自分のMacBook Proに最適な接続方法を見つけ、作業環境を快適にアップグレードしましょう！
記事のポイント！
- MacBook Proのチップ（M1/M2/M3/M4シリーズ）によって接続できる外部ディスプレイの台数が異なる
- Pro/Maxシリーズのチップを搭載したMacBook Proなら標準で外部ディスプレイ2台以上に対応している
- 無印M1/M2/M3チップ搭載モデルでも、DisplayLink技術を使えば複数の外部ディスプレイを接続可能
- ポートの種類や接続方法によって、対応するディスプレイの解像度やリフレッシュレートが変わる
ポチップ
MacBook Proで外部ディスプレイを2台接続する方法と対応機種
- MacBook Proのチップによってサポートされる外部ディスプレイ台数は異なる
- M1/M2/M3無印チップ搭載MacBook Proでは外部ディスプレイ1台までが標準仕様
- M4/M4 Pro/M1 Pro/M2 Pro/M3 Proチップ搭載MacBook Proなら外部ディスプレイ2台に対応
- M1 Max/M2 Max/M3 Max/M4 Maxチップ搭載モデルは最大4台の外部ディスプレイが接続可能
- 外部ディスプレイ2台接続に必要なポートとケーブルの種類
- MacBook Proで外部ディスプレイを認識しない場合のトラブルシューティング
MacBook Proのチップによってサポートされる外部ディスプレイ台数は異なる
MacBook Proで外部ディスプレイを接続する際、最も重要なポイントはどのチップを搭載しているかです。独自調査の結果、Apple Silicon（M1/M2/M3/M4シリーズ）のチップによって、接続できる外部ディスプレイの台数に大きな違いがあることがわかりました。MacBook Proを購入する際や外部ディスプレイを追加する前に、まずは自分のモデルが何台の外部ディスプレイをサポートしているか確認することが重要です。
MacBook Proのチップは大きく分けて「無印」「Pro」「Max」の3つのカテゴリに分類できます。無印のM1/M2/M3チップを搭載したモデルでは、標準で接続できる外部ディスプレイは1台までという制限があります。一方、Proシリーズ（M1 Pro/M2 Pro/M3 Pro/M4/M4 Pro）のチップを搭載したモデルでは2台、さらにMaxシリーズ（M1 Max/M2 Max/M3 Max/M4 Max）のチップを搭載したモデルでは最大4台の外部ディスプレイを接続できます。
MacBook Proの本体画面も1つのディスプレイとしてカウントされるため、例えば無印M3チップを搭載したMacBook Proでは、本体画面と外部ディスプレイ1台の合計2画面が標準で使用できる最大構成となります。ただし、クラムシェルモード（MacBook Proの蓋を閉じた状態）で使用する場合には、無印M3チップ搭載モデルでも最大2台の外部ディスプレイを接続できる場合があります。
外部ディスプレイの接続には、各モデルに搭載されているThunderboltポートやHDMIポートを使用します。M1/M2/M3チップ搭載MacBook Proでは、Thunderbolt/USB-Cポートとなりますが、新しいM4シリーズではThunderbolt 5に対応したモデルもあります。ポートの種類によって、接続できるディスプレイの解像度やリフレッシュレートも変わってくるため、高解像度のディスプレイを使用する場合は注意が必要です。
さらに、接続する外部ディスプレイの解像度やリフレッシュレートによっても、同時に接続できる台数が変わることがあります。例えば、M4 Maxチップ搭載モデルでは、最大8K/60HzまたはK4/240Hzのディスプレイを4台接続できますが、より高い解像度やリフレッシュレートのディスプレイを接続する場合は、接続できる台数が減少する可能性があります。
M1/M2/M3無印チップ搭載MacBook Proでは外部ディスプレイ1台までが標準仕様
M1、M2、M3の無印チップを搭載したMacBook Proモデルは、標準では外部ディスプレイを1台までしか接続できません。これはAppleが公式に発表している技術仕様です。例えば、2020年に発売されたM1チップ搭載のMacBook ProやMacBook Air、2022年に発売されたM2チップ搭載モデル、そして2023年に発売されたM3チップ搭載モデルはすべてこの制限があります。
多くのユーザーがこの制限に驚き、「以前のIntel搭載MacBook Proでは複数台接続できたのに」と困惑するケースが見られます。実際、Intel搭載の古いMacBook Proモデルでは、2台以上の外部ディスプレイを接続することが可能でした。この変更はApple Siliconへの移行に伴うものであり、チップの設計上の制約によるものだと考えられます。
興味深いのは、M3チップ搭載MacBook Proに関しては、蓋を閉じた状態（クラムシェルモード）では最大2台の外部ディスプレイを同時に接続できる点です。独自調査によると、この場合、最大6K/60Hzのディスプレイ1台と最大5K/60Hzのディスプレイ1台をThunderboltで接続するか、最大6K/60Hzのディスプレイ1台をThunderboltで接続し、最大4K/100Hzのディスプレイ1台をHDMIで接続することが可能です。
しかし、クラムシェルモードでない通常の使用状態では、外部ディスプレイは1台までという制限があります。この場合、最大6K/60Hzのディスプレイ1台をThunderboltで接続するか、最大4K/144Hzのディスプレイ1台をHDMIで接続するかのいずれかが可能です。
無印チップ搭載モデルで2台以上の外部ディスプレイを使いたい場合は、後述するDisplayLinkテクノロジーを利用したアダプタやドッキングステーションを使用する方法があります。これにより、標準の仕様を超えて複数のディスプレイを接続することが可能になります。ただし、この方法はApple公式のサポート外となるため、将来のmacOSアップデートで動作しなくなる可能性もあることを念頭に置いておく必要があります。
M4/M4 Pro/M1 Pro/M2 Pro/M3 Proチップ搭載MacBook Proなら外部ディスプレイ2台に対応
Proシリーズのチップを搭載したMacBook Proモデルは、標準で2台の外部ディスプレイを接続できるようになっています。これには、M1 Pro、M2 Pro、M3 Pro、そして2024年発売のM4およびM4 Proチップ搭載モデルが含まれます。この機能は、複数の画面で作業したいプロフェッショナルユーザーにとって大きなメリットとなります。
独自調査によると、M4およびM4 Proチップ搭載の2024年モデルのMacBook Proは、最大2台の外部ディスプレイを同時に接続できます。接続構成としては、最大6K/60Hz（または4K/144Hz）のディスプレイ2台をThunderboltで接続するか、最大6K/60Hz（または4K/144Hz）のディスプレイ1台をThunderboltで接続し、最大4K/144HzのディスプレイをHDMIで接続するかのいずれかが可能です。
M3 Proチップ搭載モデルも同様に2台の外部ディスプレイに対応しており、最大6K/60Hzのディスプレイ2台をThunderboltで接続するか、最大6K/60Hzのディスプレイ1台をThunderboltで接続し、最大4K/144Hzのディスプレイ1台をHDMIで接続することができます。同じく、M2 Proチップ搭載モデルも2台の外部ディスプレイをサポートしています。
注目すべきは、M4チップ搭載の標準モデル（ProやMaxではない）でも、外部ディスプレイを2台接続できるようになった点です。これは、M1/M2/M3の無印チップでは1台までだった制限が緩和されたことを意味し、MacBook Proユーザーにとって大きな進化と言えるでしょう。M4チップ搭載MacBook Proでは、内蔵ディスプレイを含めて合計3画面で作業することが可能になります。
Proシリーズチップ搭載モデルでは、接続できるディスプレイの解像度やリフレッシュレートのオプションも豊富です。例えば、M2 ProやM3 Proチップ搭載モデルでは、最大8K/60Hz（または4K/240Hz）のディスプレイ1台をHDMIで接続することも可能です。高解像度や高リフレッシュレートのディスプレイを使用したい場合は、これらのモデルが適しています。
M1 Max/M2 Max/M3 Max/M4 Maxチップ搭載モデルは最大4台の外部ディスプレイが接続可能
Maxシリーズのチップを搭載したMacBook Proモデルは、外部ディスプレイ接続において最も高い拡張性を提供します。独自調査によると、M1 Max、M2 Max、M3 Max、そして最新のM4 Maxチップを搭載したMacBook Proは、最大4台の外部ディスプレイを同時に接続できます。これは、複数のアプリケーションを同時に表示したり、大量のデータを視覚化したりする必要があるプロフェッショナルユーザーにとって、非常に魅力的な機能です。
M4 Maxチップ搭載MacBook Proでは、様々な構成で外部ディスプレイを接続できます。例えば、最大6K/60Hz（または4K/144Hz）のディスプレイ3台をThunderboltで接続し、最大4K/144Hzのディスプレイ1台をHDMIで接続する方法があります。また、最大6K/60Hz（または4K/144Hz）のディスプレイ4台をThunderboltで接続することも可能ですが、この場合はディスプレイ出力x2のThunderbolt Dockを使用するか、Thunderboltディスプレイをデイジーチェーンにする必要があります。
M3 MaxやM2 Max搭載モデルも同様に4台の外部ディスプレイをサポートしており、接続構成のオプションも豊富です。例えば、M3 Max搭載モデルでは、最大6K/60Hzのディスプレイ3台をThunderboltで接続し、最大4K/144Hzのディスプレイ1台をHDMIで接続することができます。また、最大6K/60Hzのディスプレイ2台をThunderboltで接続し、最大8K/60Hz（または4K/240Hz）のディスプレイ1台をHDMIで接続するという構成も可能です。
Maxチップ搭載モデルの特徴として、Thunderbolt 5（M4 Max）やThunderbolt 4（M3 Max/M2 Max）などの高速インターフェースに対応している点が挙げられます。M4 Maxモデルでは、3つのUSB-Cポートが120GbpsのThunderbolt 5に対応しており、超高速なストレージ接続やDisplayPort 2.1出力などが可能です。これにより、より高解像度・高リフレッシュレートのディスプレイを快適に使用できます。
Maxシリーズは価格も高めに設定されていますが、その分、グラフィック性能や外部ディスプレイの拡張性において最高レベルの能力を発揮します。例えば、M4 Max搭載モデルは14コアCPU/32コアGPU、36GBメモリ、1TBストレージの構成で55万4800円からとなっています。マルチディスプレイ環境で高負荷のグラフィック処理やビデオ編集を行いたいユーザーにとっては、投資する価値がある選択肢と言えるでしょう。
外部ディスプレイ2台接続に必要なポートとケーブルの種類
MacBook Proで外部ディスプレイを2台接続するためには、適切なポートとケーブルを用意する必要があります。MacBook Proには主にThunderbolt/USB-Cポートが搭載されていますが、モデルによってはHDMIポートも備えています。これらのポートをどのように活用するかによって、接続できるディスプレイの種類や構成が決まります。
Thunderbolt/USB-Cポートを使用する場合、ディスプレイ側の入力端子に合わせたアダプタやケーブルが必要です。例えば、DisplayPort入力のディスプレイには「USB-C to DisplayPort」ケーブル、HDMI入力のディスプレイには「USB-C to HDMI」アダプタなどを使用します。Apple製の「USB-C Digital AV Multiportアダプタ」を使えば、HDMI出力とUSB-Aポート、給電用のUSB-Cポートが一つのアダプタで利用できるため便利です。
HDMIポートが搭載されているMacBook Proモデル（M1 Pro/Max以降）では、一台目のディスプレイをThunderboltポート、二台目のディスプレイをHDMIポートに接続するという構成が一般的です。この場合、Thunderbolt側には最大6K/60Hz、HDMI側には最大4K/144Hzのディスプレイを接続できます。なお、M4チップ搭載モデルでは、HDMI端子を介して最大8K/60Hz（または4K/240Hz）のディスプレイも接続可能です。
接続する際の注意点として、すべてのUSB-CポートがThunderboltに対応しているわけではない点が挙げられます。最新のM4 Pro/Maxチップ搭載モデルでは、3つのUSB-Cポートが120GbpsのThunderbolt 5に対応していますが、MacBook Airなどの一部モデルではUSB-C端子がThunderboltに対応していない場合もあります。また、Thunderboltポートでも、左右で性能が異なる場合があるため、使用説明書やAppleのサポートページで確認することをおすすめします。
複数のディスプレイを接続する際には、電力供給も考慮する必要があります。特に高解像度・高リフレッシュレートのディスプレイを複数接続する場合、MacBook Pro本体の電力だけでは不足する可能性があります。その場合は、十分な電力を供給できるACアダプタを使用するか、給電機能付きのドッキングステーションを利用することで、安定した動作を確保できます。
MacBook Proで外部ディスプレイを認識しない場合のトラブルシューティング
MacBook Proに外部ディスプレイを接続しても認識されない、または突然接続が切れるといったトラブルは珍しくありません。このような問題が発生した場合のトラブルシューティング方法をいくつか紹介します。まずは基本的な確認として、ケーブルやアダプタがしっかりと接続されているか、ディスプレイの電源がオンになっているかを確認しましょう。
接続が確立されているにもかかわらず認識されない場合は、システム環境設定（またはシステム設定）の「ディスプレイ」から「ディスプレイを検出」をクリックしてみてください。それでも認識されない場合は、別のケーブルやアダプタを試すことで、機器の不良を切り分けることができます。特にサードパーティ製のアダプタやケーブルを使用している場合、互換性の問題が発生することがあります。
MacBook Proとディスプレイの再起動も有効な手段です。まずディスプレイの電源を切り、次にMacBook Proをシステム終了して、両方の電源を完全に切ります。その後、まずディスプレイの電源を入れ、次にMacBook Proを起動することで、認識問題が解決することがあります。
SMC（システム管理コントローラ）とNVRAM（不揮発性RAM）のリセットも効果的なトラブルシューティング方法です。Apple Silicon搭載MacBook Proの場合、SMCリセットは単にシステムを完全にシャットダウンし、少なくとも30秒待ってから再起動することで実行できます。NVRAMリセットは、MacBook Proの電源を切った状態から、Command + Option + P + Rキーを押しながら電源ボタンを押し、スタートアップサウンドが2回鳴るまで（または約20秒間）キーを押し続けることで実行できます。
ソフトウェアの問題も考えられます。macOSのアップデートにより、外部ディスプレイの認識に関する問題が解決されることがあります。また、特定のアプリケーションが原因でディスプレイ出力に問題が生じている可能性もあるため、問題が発生したタイミングで使用していたアプリケーションを確認し、必要に応じて再インストールや設定のリセットを行うことも検討してください。
最後に、それでも問題が解決しない場合は、AppleサポートやApple正規サービスプロバイダに相談することをおすすめします。ハードウェアの故障が原因である可能性もあり、専門的な診断や修理が必要な場合があります。また、Apple Storeの「Genius Bar」で予約を取り、直接相談することも可能です。
ポチップ
MacBook Proの各モデルで接続可能な外部ディスプレイ台数と設定方法
- MacBook Proで標準仕様を超える外部ディスプレイを接続する方法
- DisplayLink技術を使って無印M1/M2/M3チップでも外部ディスプレイ2台以上を実現
- iPadをSidecarで外部ディスプレイとして活用する方法
- ウルトラワイドモニターやデイジーチェーン接続で画面領域を拡張する
- クラムシェルモードでMacBook Proを使いながら外部ディスプレイを活用
- 外部ディスプレイの解像度とリフレッシュレートがMacBook Proの対応台数に与える影響
- まとめ：MacBook Proで外部ディスプレイ2台を快適に使うためのポイント
MacBook Proで標準仕様を超える外部ディスプレイを接続する方法
MacBook Proの標準仕様では接続できる外部ディスプレイの台数に制限がありますが、いくつかの方法を使えばこの制限を超えることが可能です。特に無印のM1/M2/M3チップ搭載モデルでは外部ディスプレイを1台までしか接続できませんが、サードパーティのテクノロジーを活用することで複数のディスプレイを接続できるようになります。
最も一般的な方法は、DisplayLinkテクノロジーを使用したアダプタやドッキングステーションを利用することです。DisplayLinkは、USB接続を通じて追加のディスプレイ出力を可能にする技術で、MacBook Proの内蔵グラフィックスとは別の経路でディスプレイ信号を処理します。DisplayLink対応のアダプタやドッキングステーションを使用すれば、無印M1/M2/M3チップ搭載MacBook Proでも複数の外部ディスプレイを接続することが可能になります。
独自調査によると、例えばPlugable社のドッキングステーションやWAVLINK社のUSB-Cドッキングステーションなどが、MacBook ProでDisplayLink技術を活用して複数のディスプレイを接続するのに適しています。これらの製品を使用するには、DisplayLinkのドライバソフトウェアをインストールする必要があります。ドライバは定期的に更新されるため、最新のmacOSとの互換性が維持されています。
別の方法としては、iPadをSidecar機能で外部ディスプレイとして使用する方法があります。SidecarはmacOSの標準機能であり、iPadを有線または無線で接続することで、MacBook Proの拡張ディスプレイとして使用できます。この方法なら追加のハードウェアを購入せずに、手持ちのiPadを活用してデュアルディスプレイ環境を構築することができます。
ウルトラワイドモニターの使用も効果的な選択肢です。物理的には1台のディスプレイでも、広い表示領域を活かして複数のウィンドウを効率的に配置できます。例えば34インチ以上のウルトラワイドモニターを使えば、2台の標準的なディスプレイに相当する作業スペースを確保できます。macOSの画面分割機能と組み合わせれば、さらに効率的なワークフローを実現できるでしょう。
DisplayLink技術を使って無印M1/M2/M3チップでも外部ディスプレイ2台以上を実現
DisplayLink技術は、MacBook ProのApple Silicon（M1/M2/M3）チップの制限を超えて、複数の外部ディスプレイを接続するための強力なソリューションです。この技術は、USB接続を通じてグラフィックデータを処理し、追加のディスプレイ出力を可能にします。無印のM1/M2/M3チップ搭載MacBook Proで標準では1台しか接続できない制限を超えて、2台、3台、場合によってはそれ以上の外部ディスプレイを接続できるようになります。
DisplayLink技術を利用するためには、DisplayLinkチップを搭載したアダプタやドッキングステーションが必要です。独自調査によると、Plugable、WAVLINK、Ankerなどのメーカーが対応製品を提供しています。例えば、Plugable USB3.0グラフィック変換アダプタ（約9,000円）やAnker 563 USB-Cドッキングステーション（約2〜3万円）などが、MacBook Proでのマルチディスプレイ接続に適しています。
DisplayLink対応デバイスを使用するには、DisplayLink Managerというソフトウェアのインストールが必要です。このソフトウェアは、DisplayLink社の公式ウェブサイト（www.synaptics.com/products/displaylink-graphics）からダウンロード可能です。macOSのバージョンに合わせて適切なドライバを選択することが重要で、インストール後はシステムの再起動が必要な場合があります。
M1/M2/M3 MacBook Proでの設定方法は比較的簡単です。まず、DisplayLink Managerをインストールした後、システム環境設定（システム設定）の「セキュリティとプライバシー」から、DisplayLinkアプリケーションにアクセス許可を与える必要があります。その後、DisplayLink対応デバイスをMacBook Proに接続し、外部モニターをそのデバイスに接続します。正しく設定されていれば、macOSは追加されたディスプレイを認識し、「ディスプレイ」設定で配置や解像度を調整できるようになります。
DisplayLink技術を使用する際の注意点としては、この方法がApple公式のサポート外であるという点が挙げられます。そのため、macOSのアップデートによっては互換性の問題が生じる可能性があります。また、DisplayLinkはソフトウェアレンダリングを使用するため、ネイティブのグラフィック出力と比較すると、わずかな遅延や高負荷時のパフォーマンス低下が生じる可能性があります。特に動画編集や3Dゲームなど、グラフィック処理が重要なアプリケーションを使用する場合は、この点を考慮する必要があります。
iPadをSidecarで外部ディスプレイとして活用する方法
iPadをMacBook Proの外部ディスプレイとして活用できるSidecar機能は、追加のハードウェアを購入せずにマルチディスプレイ環境を構築できる便利な方法です。SidecarはmacOS Catalina以降で利用可能な標準機能で、互換性のあるiPadとMacBook Proを組み合わせることで、簡単にデュアルディスプレイ環境を実現できます。
Sidecarを使用するための条件として、macOS CatalinaまたはそれのMacBook Proと、iPadOS 13以降を搭載したiPadが必要です。また、両方のデバイスで同じApple IDにサインインしている必要があります。対応するiPadは、iPad Pro（全モデル）、iPad Air（第3世代以降）、iPad（第6世代以降）、iPad mini（第5世代以降）となります。
Sidecarの設定は非常に簡単です。MacBook Proの「コントロールセンター」（メニューバー右上）から「ディスプレイ」を選択し、「iPadへのサイドカー」を選びます。または、「システム環境設定（システム設定）」＞「ディスプレイ」から「iPadを追加」を選択する方法もあります。接続が確立すると、iPadが外部ディスプレイとして機能し始めます。
Sidecarでは、有線接続（USB-C/LightningケーブルでiPadとMacBook Proを接続）または無線接続（両方のデバイスがWi-Fiと Bluetoothを有効にし、同じWi-Fiネットワークに接続）のいずれかを選択できます。有線接続の方が安定性と応答性が高く、バッテリー消費も少ないため、長時間の作業には有線接続をおすすめします。
Sidecarの特徴として、iPadをただの表示デバイスとしてだけでなく、Apple Pencilを使った入力デバイスとしても活用できる点があります。例えば、PhotoshopやIllustratorなどのクリエイティブアプリケーションでiPadとApple Pencilを使って直感的な描画や編集が可能です。また、iPadの画面にはTouch BarのようなコントロールやMacのキーボードショートカットを表示させることもできます。
Sidecarの制限として、iPadではAppleのネイティブアプリケーションのみが使用でき、サードパーティのアプリをインストールして使用することはできません。また、一部のアプリケーションではDRMの制限により、Sidecar上で正常に表示されない場合があります。さらに、無線接続の場合は遅延や接続の不安定さを経験する可能性があるため、特に高精度の作業を行う場合は有線接続をおすすめします。
ウルトラワイドモニターやデイジーチェーン接続で画面領域を拡張する
複数の外部ディスプレイを接続する代わりに、1台のウルトラワイドモニターを使用することで、広い作業スペースを確保する方法も効果的です。ウルトラワイドモニターは標準的な16:9のモニターよりも横に広く、21:9や32:9などのアスペクト比を持ち、物理的には1台のディスプレイですが、2台分以上の表示領域を提供します。これにより、MacBook Proの外部ディスプレイ接続数の制限を回避しつつ、広い作業スペースを確保できます。
独自調査によると、例えばEIZO FlexScan EV3895-BK（37.5型/3840×1600解像度）やDell UltraSharp U4919DW（49インチ/5120×1440解像度）などのウルトラワイドモニターは、広い表示領域で複数のウィンドウを効率的に配置できます。MacBook Proの内蔵ディスプレイと組み合わせれば、実質的に3画面相当の作業環境を構築できます。
ウルトラワイドモニターの利点は、物理的な継ぎ目がないため、複数のディスプレイを並べた際に生じるベゼル（枠）による表示の分断がないことです。これにより、デザイン作業や動画編集、スプレッドシートの操作など、広い表示領域が必要な作業において、より直感的に操作できます。また、設置スペースも複数のディスプレイよりもコンパクトになります。
別の方法として、デイジーチェーン接続対応のディスプレイを使用する方法もあります。DisplayPort 1.2以降のMST（Multi-Stream Transport）機能に対応したディスプレイであれば、1つのDisplayPort出力から複数のディスプレイを接続できます。1台目のディスプレイからDisplayPortケーブルを使って2台目のディスプレイに接続するという形で、物理的な接続数を増やさずに複数のディスプレイを使用できます。
ただし、MacBook Proでのデイジーチェーンはいくつかの制限があります。Apple SiliconチップのMacBook Proでは、DisplayPortのMST機能が完全にはサポートされていない場合があります。また、デイジーチェーン接続をしても、MacBook Proがサポートする最大ディスプレイ数は増えないため、チップの仕様上の制限（例：無印M1/M2/M3は外部ディスプレイ1台まで）は変わりません。この点は、デイジーチェーン対応ディスプレイを購入する前に確認しておくべき重要なポイントです。
クラムシェルモードでMacBook Proを使いながら外部ディスプレイを活用
クラムシェルモード（MacBook Proの蓋を閉じた状態で外部ディスプレイのみを使用するモード）は、デスク作業において外部ディスプレイを最大限に活用するための有効な方法です。このモードを使用すると、MacBook Proの内蔵ディスプレイを使わずに外部ディスプレイのみで作業するため、デスクスペースを効率的に使えるほか、特定のMacBook Proモデルでは接続できる外部ディスプレイの数が増える場合があります。
特に、M3チップ搭載MacBook Proでは興味深い特性があります。独自調査によると、通常モードでは外部ディスプレイを1台までしか接続できませんが、蓋を閉じた状態（クラムシェルモード）では最大2台の外部ディスプレイを同時に接続できます。これにより、「最大6K/60Hzのディスプレイ1台と最大5K/60Hzのディスプレイ1台をThunderboltで接続」または「最大6K/60Hzのディスプレイ1台をThunderboltで接続し、最大4K/100Hzのディスプレイ1台をHDMIで接続」といった構成が可能になります。
クラムシェルモードを設定するには、まず外部ディスプレイ、外部キーボード、マウスまたはトラックパッドをMacBook Proに接続します。MacBook Proが電源アダプタに接続されていることを確認し、システムが完全に起動した状態で蓋を閉じます。一部のユーザーからは、このモードで使用するとMacBook Proの放熱が心配されることがありますが、最新のMacBook Proは蓋を閉じた状態でも適切に放熱できるよう設計されています。
クラムシェルモードの利点として、デスクスペースの節約、MacBook Proのディスプレイ保護、そして一部のモデルでは接続可能な外部ディスプレイ数の増加が挙げられます。特にProやMaxシリーズのチップを搭載したMacBook Proでは、高解像度の外部ディスプレイを複数台接続して、より広い作業スペースを確保できます。
ただし、クラムシェルモードで使用する際の注意点もいくつかあります。まず、MacBook Proの内蔵カメラが使用できなくなるため、ビデオ会議などを行う場合は外付けのWebカメラが必要になります。また、ノイズキャンセリングマイクなどの内蔵機能も使用できなくなります。さらに、Air系のモデルなど一部のMacでは、蓋を閉じることでパフォーマンスに影響が出る可能性があります。
外部ディスプレイの解像度とリフレッシュレートがMacBook Proの対応台数に与える影響
MacBook Proで接続できる外部ディスプレイの台数は、ディスプレイの解像度とリフレッシュレートによって変化することがあります。高解像度または高リフレッシュレートのディスプレイを使用すると、より多くのビデオ帯域幅が必要となり、それによって同時に接続できるディスプレイの台数が制限される場合があります。これは、特に複数の高性能ディスプレイを使用したいプロフェッショナルユーザーにとって重要な考慮点です。
独自調査によると、例えばM4 Maxチップ搭載MacBook Proでは、最大8K/60Hz（または4K/240Hz）のディスプレイを接続できますが、すべての外部ディスプレイでこの最高スペックを利用すると、接続可能な台数が減少する可能性があります。具体的な例として、M4 Maxチップ搭載モデルでは、「最大8K/60Hz（または4K/240Hz）のディスプレイ2台」または「最大6K/60Hz（または4K/144Hz）のディスプレイ4台」といった構成が可能です。
この影響は特にThunderboltポートを使用する場合に顕著です。Thunderboltは高速なデータ転送が可能ですが、それでも帯域幅には限りがあります。例えば、8K/60Hzのディスプレイは4K/60Hzのディスプレイに比べて4倍のデータ量を扱う必要があり、これが接続可能なディスプレイ数に影響します。
また、ポートの種類によっても対応できる解像度やリフレッシュレートが異なります。M4 Pro搭載MacBook ProのHDMIポートは、最大8K/60Hz（または4K/240Hz）のディスプレイをサポートしていますが、同じモデルのThunderboltポートでは、1台あたり最大6K/60Hz（または4K/144Hz）までとなっています。これらの仕様の違いを理解し、自分の使用シーンに最適な接続方法を選ぶことが重要です。
実際に複数の高解像度ディスプレイを接続する場合は、以下の表のような構成が考えられます：
| チップ | 構成例1 | 構成例2 |
|---|---|---|
| M4 Max | 8K/60Hz × 2台 (Thunderbolt) | 6K/60Hz × 3台 (Thunderbolt) + 4K/144Hz × 1台 (HDMI) |
| M3 Max | 6K/60Hz × 2台 (Thunderbolt) + 8K/60Hz × 1台 (HDMI) | 6K/60Hz × 3台 (Thunderbolt) + 4K/144Hz × 1台 (HDMI) |
| M4/M4 Pro | 6K/60Hz × 2台 (Thunderbolt) | 6K/60Hz × 1台 (Thunderbolt) + 4K/144Hz × 1台 (HDMI) |
| M3（標準） | 6K/60Hz × 1台 (Thunderbolt) | 4K/144Hz × 1台 (HDMI) |
高解像度や高リフレッシュレートのディスプレイを使用する際のもう一つの考慮点は、MacBook Pro自体のグラフィック処理能力です。Max系統のチップはより強力なGPUを搭載しており、複数の高解像度ディスプレイを同時に処理する能力があります。しかし、標準やPro系統のチップでは、複数の高解像度ディスプレイを接続した場合にパフォーマンスが低下する可能性があります。特に動画編集や3Dレンダリングなど、グラフィック処理が重要なタスクを行う場合は、この点を考慮することが重要です。
まとめ：MacBook Proで外部ディスプレイ2台を快適に使うためのポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- MacBook Proのチップ種類が外部ディスプレイ接続数を決定する最大の要因
- 無印M1/M2/M3チップ搭載モデルは標準で外部ディスプレイ1台まで対応
- M4/M1 Pro/M2 Pro/M3 Pro/M4 Proチップ搭載モデルは外部ディスプレイ2台に対応
- M1 Max/M2 Max/M3 Max/M4 Maxチップ搭載モデルは最大4台の外部ディスプレイに対応
- M3チップ搭載モデルはクラムシェルモード（蓋を閉じた状態）で2台の外部ディスプレイを接続可能
- DisplayLink技術を使えば標準仕様を超えて複数の外部ディスプレイを接続できる
- 外部ディスプレイの解像度とリフレッシュレートによって接続可能な台数が変化する
- ウルトラワイドモニターを使用すると物理的には1台でも広い作業領域を確保できる
- Sidecar機能を使えばiPadを外部ディスプレイとして活用可能
- 接続問題が発生した場合はケーブル/アダプタの確認やシステムのリセットが有効
- 高解像度・高リフレッシュレートのディスプレイ使用時は電力供給にも注意が必要
- M4チップから無印モデルでも外部ディスプレイ2台接続に対応するようになった大きな進化がある
ポチップ
