パソコン PR

「Macbookでオーディオインターフェースはぶっちゃけいらない?🎵 打ち込みには不要だけど録音には必須」

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

MacbookでDTMや音楽制作を始めようとしたとき、「オーディオインターフェースは必須なのか?」という疑問を持つ方は多いでしょう。市販の音楽制作の解説本やYouTubeなどでは「オーディオインターフェースは必須アイテム」と紹介されていることが多く、初心者は迷ってしまいがちです。

実は、Macbookの場合は特殊で、内蔵サウンド機能の高さから「オーディオインターフェースがなくても十分」という意見も少なくありません。今回は独自調査の結果から、どんな場合にオーディオインターフェースが必要で、どんな場合に不要なのか、またMacbook特有のメリットについて詳しく解説します。

記事のポイント!

  1. Macbookの内蔵サウンド性能とオーディオインターフェースの関係性
  2. オーディオインターフェースが必要ない場合と必要な場合の明確な区別
  3. Macbookで音楽制作をする際の最適な機材選びのポイント
  4. オーディオインターフェースがなくても代用できる方法と注意点

Macbookでオーディオインターフェースはいらないのか?真相に迫る

  1. 結論:Macbookは内蔵サウンド性能が高いため必要性は低い
  2. Macbookの内蔵CoreAudioの性能がWindowsより優れている理由
  3. DTMの「打ち込み」だけならMacbookのみで十分対応可能
  4. オーディオインターフェースなしでも音楽制作はできる範囲
  5. Macbookでオーディオインターフェースを使わない場合のメリット
  6. 音質についての考慮:内蔵サウンドでも問題ない場合とは

結論:Macbookは内蔵サウンド性能が高いため必要性は低い

Macbookでオーディオインターフェースは必ず必要かという問いに対する結論からお伝えすると、「必ずしも必要ではない」というのが答えです。独自調査によると、Macbookは他のパソコンと比較して内蔵オーディオ機能が非常に優れており、特に打ち込みや簡単な編集作業であれば、追加の機器なしでも高品質な音楽制作が可能です。

YOASABIのAyase氏が「夜に駆ける」をMacbookとヘッドフォンだけで制作したという事例もあり、プロレベルの音楽制作でもMacbook単体で対応できるケースがあることがわかっています。

Macbookに搭載されているサウンドチップは、一般的なWindowsパソコンと比較して高い音質を実現しています。また、GarageBandなどの高機能な音楽制作ソフトウェアがプリインストールされていることも大きなメリットです。

このため、特にDTM初心者や音質にそこまでこだわらない場合、まずはMacbook単体で音楽制作を始めてみて、必要性を感じたときにオーディオインターフェースを検討するというアプローチも十分に合理的です。

ただし、歌や楽器を録音する場合や、より高音質な環境を求める場合には、オーディオインターフェースが必要になることもあります。自分の目的や用途に合わせて判断することが重要です。

Macbookの内蔵CoreAudioの性能がWindowsより優れている理由

Macbookがオーディオインターフェースなしでも高品質な音楽制作が可能な理由の一つに、Apple独自の「CoreAudio」というオーディオドライバの存在があります。CoreAudioはMacOSに標準で搭載されているオーディオ処理システムで、Windows環境よりも安定した低遅延のオーディオ処理を実現しています。

Windowsの場合、オーディオドライバが複雑で、DAWを開いたまま他のアプリの音を聞くといった操作が難しいことがあります。一方でMacbookのCoreAudioでは、DAWを開いたまま他のアプリケーションの音も普通に聞くことができるなど、使い勝手が良いのが特徴です。

また、CoreAudioはシステムレベルで最適化されているため、オーディオの遅延(レイテンシー)も比較的低く抑えられています。これにより、オーディオインターフェースがなくても、リアルタイムでの演奏や録音がある程度可能になっています。

Windowsでは、ASIOという低遅延ドライバを使うことで同様の性能を得ることができますが、これには通常オーディオインターフェースが必要になります。つまり、Macbookは標準状態でWindowsのオーディオインターフェース接続時に近い性能を持っているということです。

このようなシステムレベルでの最適化があるため、Macbookではオーディオインターフェースの必要性がWindowsよりも低くなっているのです。ただし、プロフェッショナルな録音や複雑な音楽制作では、やはり専用の機器の方が優れた性能を発揮することも事実です。

DTMの「打ち込み」だけならMacbookのみで十分対応可能

DTM(デスクトップミュージック)の中でも、特に「打ち込み」と呼ばれる作業に焦点を当てた場合、Macbookのみで十分対応可能です。打ち込みとは、MIDIデータを入力して作曲する方法で、実際の楽器の録音は行わず、ソフトウェア音源を使用して音楽を作り上げます。

Macbookには標準でGarageBandが搭載されており、これだけでも豊富なソフトウェア音源やループ素材が提供されています。さらに、Logic ProなどのプロフェッショナルなDAWソフトを導入すれば、より高度な打ち込み作業も可能になります。

打ち込みの場合、オーディオデータの入力は基本的に行わないため、オーディオインターフェースの主要な機能である「アナログ信号のデジタル変換」が不要になります。MIDIキーボードを使う場合も、多くの製品がUSB接続に対応しているため、直接Macbookに接続できます。

ジャンル的には、テクノやトランスなどの電子音楽、打ち込み系のポップス、ボカロを使った楽曲など、生楽器の録音が少ないジャンルであれば、Macbookのみでプロ級のクオリティを実現できるケースも少なくありません。

ただし、打ち込みでも細かいニュアンスを表現するためには、外部のMIDIコントローラーやキーボードを接続した方が作業効率が上がることもあります。その場合でも、オーディオインターフェースは必須ではなく、USB接続のMIDI機器を直接Macbookに繋げば十分です。

オーディオインターフェースなしでも音楽制作はできる範囲

オーディオインターフェースなしでも可能な音楽制作の範囲は意外と広いです。具体的には、以下のような作業が可能です。

まず、ソフトウェア音源を使った打ち込み作業はほぼ全て対応可能です。ドラム、ベース、シンセサイザー、ピアノ、ストリングスなど、様々な楽器の音をDAW上で再現できます。GarageBandやLogic Proに内蔵されている音源だけでも、かなり高品質な楽曲制作が可能です。

また、VOCALOIDやCeVIOなどの歌声合成ソフトを使えば、ボーカルパートも打ち込みで作成できます。実際の歌声を録音する必要がないため、オーディオインターフェースは不要です。

既存の音源やループ素材を組み合わせた作曲も、オーディオインターフェースなしで十分に行えます。Apple Loops、Logic Loops、その他のサンプルパックなどを活用すれば、プロフェッショナルなサウンドのトラックを作成できます。

ミックスやマスタリングといった作業も、ある程度はMacbook内蔵の出力とヘッドフォンで対応可能です。特に最新のMacbookは内蔵スピーカーの品質も向上しており、簡易的なモニタリングであれば内蔵スピーカーでも対応できることがあります。

一方で、生の楽器や声を高音質で録音する場合や、複数のトラックを同時に録音する場合、外部MIDI機器と接続する場合など、より専門的な作業になると制限が生じてくる可能性があります。その場合は、オーディオインターフェースの導入を検討する必要があるでしょう。

Macbookでオーディオインターフェースを使わない場合のメリット

Macbookでオーディオインターフェースを使わずに音楽制作を行うメリットはいくつかあります。まず、最も明白なのは初期投資コストの削減です。オーディオインターフェースは数千円の安価なものから数十万円の高性能なものまで様々ですが、特に初心者の場合、不要な出費を避けられるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

次に、シンプルなセットアップが可能な点も挙げられます。オーディオインターフェースを使用すると、機器の接続や設定、ドライバのインストールなど、様々な準備が必要になります。Macbook単体であれば、これらの手間がなく、すぐに音楽制作を始められます。

特に外出先や移動中の作業においては、余分な機材を持ち歩く必要がないという利点があります。カフェやコワーキングスペースなどでの作業も、Macbookとヘッドフォンがあれば手軽に行えます。

また、MacbookのUSB-Cポートは限られていることが多いため、オーディオインターフェースを接続しないことで、他のデバイスのために貴重なポートを確保できるというメリットもあります。特にM3 MacBook Airなどでは、USB-Cポートを録音用機材ではなく外部SSDやMIDIキーボードに使用できます。

さらに、初心者の場合、最初から多くの機材を揃えると操作方法の学習負荷が高くなりがちです。Macbook単体で始めることで、まずはDAWの使い方や作曲の基礎を学ぶことに集中できます。その後、スキルや知識が向上した段階で、必要に応じてオーディオインターフェースを導入するという段階的なアプローチが可能です。

音質についての考慮:内蔵サウンドでも問題ない場合とは

Macbookの内蔵サウンド機能で十分な音質を得られるケースは意外と多いです。特に以下のような状況では、オーディオインターフェースなしでも問題ない場合が多いと考えられます。

まず、趣味レベルの音楽制作や、YouTubeなどに投稿する程度の用途であれば、Macbookの内蔵オーディオで十分なクオリティを実現できることが多いです。実際、ヤマハの音楽家やプロデューサーであるAyase氏もMacbookだけで「夜に駆ける」のような大ヒット曲を制作したという事例があります。

また、電子音楽やトラックメイキングなど、主にソフトウェア音源を活用するジャンルでは、内蔵サウンドでも十分な品質を発揮できます。特に、最終的なマスタリングを専門のスタジオや外部サービスに委託する場合は、制作過程での音質にそこまでこだわる必要はないかもしれません。

楽曲のデモ制作やアイデア出しの段階では、音質よりもスピードや手軽さが重要なこともあります。このような場合、Macbook単体の方が作業効率が良いこともあるでしょう。

一方で、以下のような状況では、内蔵サウンドでは不十分な場合があります:

  1. プロフェッショナルな商業音楽の制作
  2. 細かい音のニュアンスが重要な音楽ジャンル(クラシック、ジャズなど)
  3. マスタリングなど、高精度な音響処理が必要な工程
  4. 生楽器や生声の高品質な録音が必要な場合

これらの状況では、オーディオインターフェースの導入を検討する価値があります。ただし、初心者の段階では、まずは内蔵サウンドで始めて、徐々にスキルや知識が向上した段階で、必要に応じて機材をアップグレードしていくという方法も賢明と言えるでしょう。

Macbookでオーディオインターフェースが必要になる場面とその理由

  1. 楽器や歌声の録音にはオーディオインターフェースが必須
  2. 複数トラックの同時録音は内蔵機能では対応できない
  3. 音の遅延を減らしたい場合はオーディオインターフェースが必要
  4. コンデンサーマイクを使用する場合にはファンタム電源が必要
  5. 外部MIDI機器を接続する際の選択肢として考慮すべき
  6. プロフェッショナルな音質を求める場合の判断基準
  7. まとめ:Macbookでオーディオインターフェースがいらない場合といる場合の明確な区別

楽器や歌声の録音にはオーディオインターフェースが必須

Macbookの内蔵サウンド機能が優れているとはいえ、楽器や歌声を高品質で録音する場合には、オーディオインターフェースが必須と言えます。その理由はいくつかあります。

まず、Macbookに内蔵されているマイク入力は、プロフェッショナルな録音を想定したものではありません。音楽録音用のマイクはXLRコネクタを使用するものが多く、これをMacbookに直接接続することはできません。オーディオインターフェースは、このXLRコネクタとMacbookを繋ぐ「橋渡し」の役割を果たします。

また、楽器や歌声のアナログ信号をデジタル信号に変換する際の品質も重要です。オーディオインターフェースには高品質なA/Dコンバーター(アナログ/デジタル変換器)が搭載されており、これによりノイズが少なくクリアな録音が可能になります。Macbook内蔵のA/Dコンバーターは、最低限のスペックしか備わっていないため、録音すると意図しないノイズが入ることが多々あります。

ギターやベースを直接接続する場合も同様です。これらの楽器は「Hi-Z」と呼ばれる高インピーダンスの出力を持っており、専用の入力が必要です。オーディオインターフェースにはこのHi-Z入力が搭載されていますが、Macbookには搭載されていません。

さらに、プロフェッショナルな録音では、入力レベルの細かな調整が必要ですが、Macbook単体ではこれを細かく制御することが難しいです。オーディオインターフェースには物理的なゲインノブがついていることが多く、これにより入力レベルを適切に調整できます。

録音をする場合、どんなに優れたMacbookでも外付けのオーディオインターフェースには敵わないというのが現実です。特に音楽制作を本格的に行いたい場合は、オーディオインターフェースへの投資は避けて通れないでしょう。

複数トラックの同時録音は内蔵機能では対応できない

バンド演奏やドラムセットなど、複数の音源を同時に録音したい場合、Macbookの内蔵機能だけでは対応が難しくなります。これは、Macbookの内蔵マイク入力が基本的にモノラル(1ch)またはステレオ(2ch)までしか対応していないためです。

例えば、ボーカルとギターを同時に別々のトラックに録音したい場合、少なくとも2つの独立した入力チャンネルが必要になります。さらに、ドラムセットなどを録音する場合は、キック、スネア、ハイハット、タムなど、多数のマイクを設置することが一般的で、これらを全て個別のトラックに録音するためには、より多くの入力チャンネルが必要です。

オーディオインターフェースには、2入力のコンパクトなモデルから、8入力、16入力、あるいはそれ以上の大型モデルまで様々なタイプがあります。録音する楽器やマイクの数に応じて、適切な入力数を持つオーディオインターフェースを選ぶことができます。

また、複数のマイクを使ってステレオ録音を行う場合(例:AB方式やXY方式など)も、2つ以上の独立した高品質なマイク入力が必要になります。これもオーディオインターフェースがあれば可能になります。

さらに、複数のトラックを同時録音する場合、それぞれの入力レベルを個別に調整する必要がありますが、Macbook内蔵の機能ではこれが難しいです。オーディオインターフェースであれば、各チャンネルのゲインを独立して調整できるため、バランスの取れた録音が可能になります。

このように、複数の音源を同時に録音するような本格的な録音セッションでは、オーディオインターフェースは必須のアイテムとなります。特にバンド演奏の録音や多重録音を行いたい場合は、必要な入力数を持つオーディオインターフェースを選ぶことをおすすめします。

音の遅延を減らしたい場合はオーディオインターフェースが必要

音楽制作で特に気になるのが「遅延」(レイテンシー)の問題です。遅延とは、キーボードを押したり、マイクに向かって歌ったりした瞬間から、実際に音が再生されるまでの時間差のことです。この遅延が大きいと、演奏や録音に大きな支障をきたすことになります。

Macbookの内蔵オーディオシステムは、一般的なWindowsパソコンよりも遅延が少ない傾向にありますが、それでも専用のオーディオインターフェースには及びません。特にリアルタイムでの演奏や録音モニタリングを行う場合、遅延の少なさは非常に重要です。

オーディオインターフェースは、ASIO(Audio Stream Input/Output)という低遅延のドライバーを使用することで、遅延を最小限に抑えることができます。Macの場合はCore Audioがこの役割を果たしますが、外付けのオーディオインターフェースを使用することで、さらに遅延を減らすことが可能です。

具体的な例として、MIDIキーボードを演奏する場合を考えてみましょう。内蔵オーディオを使用していると、キーを押してから音が鳴るまでにわずかなタイムラグを感じるかもしれません。この遅延が大きいと、正確なタイミングで演奏することが難しくなり、フラストレーションの原因になることがあります。

また、ギターやベースなどを録音する場合も同様です。演奏している音と、ヘッドフォンから聞こえるモニター音に遅延があると、演奏が非常にやりにくくなります。オーディオインターフェースを使用することで、この遅延を人間が感知できないレベルまで減らすことができます。

プロフェッショナルな音楽制作環境では、遅延は通常5ミリ秒以下に抑えることが理想とされています。この水準を達成するためには、高品質なオーディオインターフェースの使用が推奨されます。

コンデンサーマイクを使用する場合にはファンタム電源が必要

音楽制作、特にボーカルや楽器の録音で高音質を求める場合、多くのプロフェッショナルはコンデンサーマイクを使用します。コンデンサーマイクは繊細な音の変化を捉えられる高感度なマイクですが、その動作には「ファンタム電源」と呼ばれる48Vの電源供給が必要です。

Macbookの内蔵マイク端子はファンタム電源を供給できないため、コンデンサーマイクを直接接続して使用することはできません。ここで必要になるのがオーディオインターフェースです。多くのオーディオインターフェースにはファンタム電源機能が搭載されており、コンデンサーマイクに適切な電力を供給できます。

例えば、ボーカル録音でよく使用されるRODEのNT1-Aや、Audio Technicaのコンデンサーマイクシリーズなどは、全てファンタム電源が必要です。これらの高品質なマイクを使いたい場合は、オーディオインターフェースが必須となります。

中には、USB接続タイプのコンデンサーマイクもあり、これらはパソコンのUSBポートから電源を取るため、別途ファンタム電源は不要です。しかし、USBマイクは一般的に従来のXLR接続のコンデンサーマイクと比べると音質や機能面で制限があることが多いです。

また、ダイナミックマイクの中にも、Shure SM7Bなどのようにファンタム電源は必要ないものの、高いゲインが必要なモデルがあります。こうしたマイクも、十分なゲインを提供できるオーディオインターフェースと組み合わせることで、最高のパフォーマンスを発揮します。

つまり、コンデンサーマイクや特定のダイナミックマイクを使用して高品質な録音を行いたい場合、オーディオインターフェースは単なるオプションではなく、必須の機材となります。音質にこだわる音楽制作者にとっては、投資する価値のある機材と言えるでしょう。

外部MIDI機器を接続する際の選択肢として考慮すべき

MIDI(Musical Instrument Digital Interface)は、電子楽器やコンピュータ間で演奏情報をやり取りするための規格です。DTMにおいて、外部のMIDIキーボードや音源モジュールを使用したい場合、接続方法にはいくつかの選択肢があります。

現代のMIDIキーボードの多くはUSB-MIDI対応しており、直接MacbookのUSBポートに接続できます。この場合、オーディオインターフェースは必要ありません。しかし、古い機器や一部のプロフェッショナルな機器はDIN端子(5ピンの円形コネクタ)のMIDI端子を使用しています。

これらの従来型MIDI機器をMacbookに接続するには、MIDI端子を持つオーディオインターフェースが役立ちます。例えば、Roland Rubix22やSteinbergのUR22Cなどは、MIDI入出力端子を搭載しているため、古い電子楽器やシンセサイザーとMacbookを接続するのに便利です。

また、複数のMIDI機器を接続したい場合も、MIDI端子を複数持つオーディオインターフェースや、MIDI専用のインターフェースを使うことで対応できます。

MIDI接続の特徴として、遅延が少ないことが挙げられます。USB-MIDI接続でも通常は問題ないレベルですが、より厳密な遅延制御が必要な場合や、複数の機器を同期させたい場合は、専用のMIDIインターフェースやMIDI端子付きのオーディオインターフェースを検討する価値があります。

特にハードウェアシンセサイザーや電子ドラムなどのMIDI機器を多用する音楽制作者にとって、MIDI入出力端子を持つオーディオインターフェースは非常に便利です。Macbook環境でMIDI機器を活用したい場合は、MIDI機能の有無もオーディオインターフェース選びの重要な基準となるでしょう。

プロフェッショナルな音質を求める場合の判断基準

音楽制作において、プロフェッショナルな音質を求める場合、オーディオインターフェースの必要性はより明確になります。以下に、プロの音質を求める際の判断基準を紹介します。

まず、サンプリングレートとビット深度が重要です。プロフェッショナルな音楽制作では一般的に、44.1kHz/16bitの標準CD品質を超える、48kHz/24bitや96kHz/24bitといった高解像度でのレコーディングが行われます。Macbookの内蔵オーディオでも高い解像度に対応していますが、オーディオインターフェースの方が高品質なA/Dコンバーターを搭載しており、より精密な変換が可能です。

また、S/N比(信号対雑音比)も重要な要素です。良質なオーディオインターフェースはS/N比が高く、録音時のノイズが少なくなります。特に静かな楽器(アコースティックギターなど)や繊細なボーカルの録音では、この違いが顕著に現れます。

前段のマイクプリアンプの品質も音質に大きく影響します。高級オーディオインターフェースには、クリアで温かみのある音を生み出す高品質なマイクプリアンプが搭載されています。この部分はMacbookの内蔵オーディオと外付けインターフェースの差が最も出やすい部分です。

モニタリング環境も重要です。オーディオインターフェースを使えば、プロフェッショナルなモニタースピーカーやヘッドフォンを適切に駆動できるため、より正確な音像で音楽を制作できます。Macbookの内蔵出力では、インピーダンスやレベルのマッチングが最適でない場合があります。

さらに、ダイナミックレンジ(音の強弱の幅)も考慮すべき点です。良質なオーディオインターフェースは広いダイナミックレンジを持ち、小さな音から大きな音まで歪みなく表現できます。

以下の表は、一般的なMacbook内蔵オーディオと中~高級オーディオインターフェースの典型的な性能比較です:

性能項目Macbook内蔵オーディオ中~高級オーディオインターフェース
サンプリングレート最大48kHz最大192kHz
ビット深度最大24bit最大24bit/32bit
S/N比約80dB100dB以上
マイクプリアンプ基本的高品質(機種による)
入出力端子限定的多様(XLR、TRS、光デジタルなど)
ダイナミックレンジ限定的広範囲

このような違いは、プロフェッショナルな音楽制作や商業音源の制作において重要になります。趣味レベルや初期学習段階ではこの差は気にならないかもしれませんが、より高度な制作を目指す場合には、適切なオーディオインターフェースへの投資を検討すべきでしょう。

まとめ:Macbookでオーディオインターフェースがいらない場合といる場合の明確な区別

Macbookでオーディオインターフェースが必要かどうかについて、これまでの内容を整理して明確な判断基準を提示します。

【オーディオインターフェースがいらない場合】

  1. 打ち込みのみの音楽制作をする場合:ソフトウェア音源やサンプルだけで曲を作る場合は、Macbookの内蔵サウンド機能で十分対応可能です。
  2. 趣味レベルの音楽制作の場合:音質に過度にこだわらず、自己満足レベルの制作であれば、内蔵オーディオでも十分な場合が多いです。
  3. 音楽制作入門段階の場合:まずは基本的なDAWの使い方や作曲技術を学ぶ段階では、機材への投資よりも知識やスキルの習得に集中した方が良いでしょう。
  4. MIDIキーボードがUSB接続タイプの場合:USB-MIDI対応のキーボードであれば、直接Macbookに接続できるため、MIDI接続のためだけにオーディオインターフェースを購入する必要はありません。
  5. ボカロなどの歌声合成を使う場合:実際の歌声を録音しない場合は、オーディオインフェースは必要ありません。

【オーディオインターフェースが必要な場合】

  1. 楽器や歌声を録音する場合:高品質な録音には、適切なマイクプリアンプとA/Dコンバーターを持つオーディオインターフェースが不可欠です。
  2. コンデンサーマイクを使用する場合:ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクには、オーディオインターフェースが必須です。
  3. 複数トラックの同時録音を行う場合:バンド演奏の録音など、複数の入力を同時に扱う場合には、複数チャンネルを持つオーディオインターフェースが必要です。
  4. 遅延を最小限に抑えたい場合:リアルタイムでの演奏や録音モニタリングには、低遅延のオーディオインターフェースが役立ちます。
  5. 従来型MIDI機器を接続したい場合:DIN端子のMIDI機器を使用する場合、MIDI端子付きのオーディオインターフェースが必要になります。
  6. プロフェッショナルな音質を求める場合:商業レベルの音楽制作には、高品質なオーディオインターフェースが推奨されます。

これらの基準を参考に、自分の音楽制作のスタイルや目的に合わせて判断すると良いでしょう。また、初めは内蔵オーディオから始めて、必要性を感じたタイミングでオーディオインターフェースに投資するという段階的なアプローチも賢明です。最終的には、自分の制作スタイルや求める音質によって判断することが重要です。

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. Macbookは内蔵オーディオ性能が高く、特に打ち込みのみの音楽制作ならオーディオインターフェースなしでも十分対応可能
  2. Macbookの内蔵CoreAudioシステムはWindowsより安定性が高く、オーディオ処理の信頼性が高い
  3. 打ち込みやボカロ曲の制作など、録音を伴わない音楽制作はオーディオインターフェースなしで問題ない
  4. 楽器や歌声の録音には、ノイズ低減や音質向上のためにオーディオインターフェースが必須
  5. コンデンサーマイクを使用する場合は、ファンタム電源供給のためオーディオインターフェースが必要
  6. 複数トラックの同時録音には、多チャンネル入力を持つオーディオインターフェースが必要
  7. 遅延を減らしたい場合は、専用のオーディオインターフェースが効果的
  8. MIDIキーボードはUSB接続可能なものが多いが、古い機器接続にはMIDI端子付きオーディオインターフェースが役立つ
  9. オーディオインターフェースには付属DAWがついてくることも多く、これがメリットになる場合がある
  10. 音楽制作の初心者は、まずはMacbook単体で始めて、必要に応じてオーディオインターフェースを導入するアプローチも賢明
  11. プロフェッショナルな音質を求める場合は、高品質なA/Dコンバーターを持つオーディオインターフェースが推奨される
  12. Macbookだけで作られた「夜に駆ける」のようなヒット曲もあり、創造性と技術があればシンプルな環境でも質の高い作品が作れる