MacBookユーザーなら一度は経験したことがあるのではないでしょうか?純正の充電器が壊れたり、忘れたりして、手元にある非純正の充電器で代用しようとしたものの「充電できない!」という焦りの瞬間。高いお金を出して純正品を買うべきか、それとも安価な代替品でなんとかなるのか、悩みは尽きません。
今回は「MacBookが純正以外の充電器で充電できないときの対処法」と「安全に使える代替充電器の選び方」について詳しく解説します。MacBookの各モデル別に必要なワット数や、信頼できるメーカーの製品情報、充電トラブルが発生したときの対処法まで、幅広くカバーしていきます。
記事のポイント!
- MacBookが純正以外の充電器で充電できない原因と解決策
- MacBook各機種に適合する充電器のワット数と選び方
- 安全に使える非純正充電器のおすすめ製品
- 充電トラブルが発生した際の効果的な対処法

MacBookが純正以外の充電器で充電できない原因と対処法
- 純正以外の充電器でMacBookが充電できない主な原因は互換性の問題
- MacBookに適合するワット数は機種によって異なる
- USB-C充電器でもPD(Power Delivery)対応が不可欠
- 非純正充電器使用時に注意すべき発熱問題と対策
- バッテリー設定や環境の問題で充電されないケースも発生
- MFi認証がないケーブルはOSアップデート後に機能しなくなる可能性
純正以外の充電器でMacBookが充電できない主な原因は互換性の問題
MacBookが純正以外の充電器で充電できない場合、最も一般的な原因は互換性の問題です。Appleの純正充電器は、MacBookの各モデルに最適化されており、適切な電力供給がなされるように設計されています。一方で、サードパーティ製の充電器は、必ずしもMacBookの仕様に完全に対応しているとは限りません。
互換性の問題が発生する主な要因として、出力ワット数の不足が挙げられます。例えば、MacBook Proに必要な65W以上の出力がある充電器が必要なところ、30W程度の充電器を使用すると、充電されなかったり、充電速度が極端に遅くなったりすることがあります。
また、USB PDという急速充電規格に対応していない充電器では、MacBookを正常に充電できないケースが多いです。USB PDは電圧と電流を自動調整する機能を持ち、MacBookの充電に不可欠な要素となっています。
さらに、充電ケーブル自体の品質も重要です。低品質なケーブルや、MacBookの充電に必要な規格に対応していないケーブルを使用すると、充電できないことがあります。特に通電可能な最大出力がケーブルによって制限される場合があるため注意が必要です。
互換性の問題を解決するためには、MacBookのモデルに適した出力ワット数を持ち、USB PD対応の充電器と適切なケーブルを選ぶことが重要です。次の見出しでは、各MacBookモデルに必要なワット数について詳しく説明します。
MacBookに適合するワット数は機種によって異なる
MacBookの各モデルによって、必要な充電ワット数は大きく異なります。このワット数の違いを理解することが、適切な充電器を選ぶ上で非常に重要になります。
MacBook Airの場合、基本的に30W出力の充電器が標準装備されています。したがって、MacBook Air用の代替充電器を選ぶ際には、最低でも30W以上の出力があるものを選ぶべきです。30W未満の充電器では充電できないか、非常に遅い充電になる可能性があります。
一方、MacBook Pro 13インチや14インチ(8コア版)では、70W程度の出力が必要になります。さらにパワフルなMacBook Pro 14インチ(10コア版)では96W、MacBook Pro 16インチに至っては140W前後の出力が求められます。これより低いワット数の充電器を使用すると、充電できないか、充電しながらの使用時にバッテリー残量が減っていく可能性があります。
下記の表は、各MacBookモデルに適合する充電器のワット数をまとめたものです:
MacBookモデル | 必要なワット数 | 純正充電器の価格目安 |
---|---|---|
MacBook Air | 30W | 4,980円 |
MacBook Pro 13インチ | 70W | 8,800円 |
MacBook Pro 14インチ(8コア) | 70W | 8,800円 |
MacBook Pro 14インチ(10コア) | 96W | 10,800円 |
MacBook Pro 16インチ | 140W | 13,800円 |
注意すべき点として、必要なワット数よりも少し多いワット数の充電器を使用しても問題ありません。例えば、MacBook Airに65W充電器を使用しても、MacBook側が必要な電力のみを取り込むため安全です。ただし、必要なワット数を下回る充電器では正常に充電できない可能性が高いので注意が必要です。
USB-C充電器でもPD(Power Delivery)対応が不可欠
MacBookを充電する際に重要なのは、単にUSB-C端子を持つ充電器というだけでなく、USB PD(Power Delivery)規格に対応している充電器であることです。USB PDとは、USBケーブルを通じて高速充電を可能にする技術規格のことを指します。
USB PDに対応していない一般的なUSB充電器では、出力が5V/2A程度(約10W)に限られることが多く、これではMacBookの充電には明らかに不足しています。USB PD対応の充電器は、より高い電圧(最大20V)と電流を供給でき、MacBookに必要な電力を提供できます。
独自調査の結果、MacBook用の充電器を探す際には、パッケージやスペック表に「USB PD対応」または「Power Delivery対応」と明記されているものを選ぶことが重要だとわかりました。この表記がない場合、たとえ出力ワット数が高く見えても、MacBookの充電には適さない可能性があります。
また、USB PDの規格にも複数のバージョンが存在し、最新のMacBook Pro 16インチの急速充電には、USB PD 3.1に対応した充電器が必要になることもあります。特に140W以上の高出力充電を行う場合は、この点に注意が必要です。
USB PDに対応した充電器を選ぶ際は、信頼できるメーカーの製品を選ぶことも重要です。AnkerやApple、RAVPowerなどの有名メーカーの製品は、安全性や互換性の面で信頼できる場合が多いです。安価な無名メーカーの製品では、表記通りの出力が得られなかったり、安全機能が不十分だったりするリスクがあります。

非純正充電器使用時に注意すべき発熱問題と対策
非純正充電器を使用する際に多くのユーザーが直面する問題の一つが発熱です。独自調査によると、特に安価な非純正充電器では、充電中に本体が高温になるケースが報告されています。この発熱は単なる不快感以上の問題を引き起こす可能性があります。
過度の発熱は、充電器自体の寿命を縮めるだけでなく、最悪の場合は発火や火災のリスクをもたらします。Amazonのレビューでは「火花が散った」「発火するレベルの熱さ」という報告も見られ、安全面での懸念が示されています。
また、充電器の発熱はMacBook本体にも影響を与える可能性があります。MacBookのバッテリーは高温環境下での充電によって劣化が進行しやすくなります。結果として、バッテリーの寿命が短くなったり、充電容量が減少したりする恐れがあります。
発熱問題に対処するためには、以下の対策が有効です:
- 信頼できるメーカーの製品を選ぶ:AnkerやRAVPowerなど、評価の高いメーカーの製品は熱管理機能が充実していることが多い
- 適切なワット数の充電器を選ぶ:必要以上に高出力の充電器を選ぶと発熱が増加する傾向がある
- 充電中は風通しの良い場所に置く:熱がこもらないよう、通気性の良い環境で充電する
- 充電器が異常に熱くなった場合はすぐに使用を中止する:火災リスクを避けるための基本的な注意点
特にAnkerの充電器では「ActiveShield 2.0」という独自の温度管理機能を搭載したモデルもあり、発熱問題の軽減に役立つとされています。充電器選びの際は、こうした安全機能の有無も考慮に入れると良いでしょう。
バッテリー設定や環境の問題で充電されないケースも発生
MacBookが純正以外の充電器で充電できない場合、充電器の互換性だけでなく、MacBook側の設定や環境が原因になっていることも少なくありません。こうした問題は、充電器を変えても解決しない場合があるため、正確な原因特定が重要です。
まず考えられるのは、MacBookのバッテリー設定に関する問題です。macOS Catalina以降では「バッテリーの状態管理」機能が導入されており、バッテリーの寿命を延ばすために、充電が100%に達しないよう制御されることがあります。バッテリー残量が95%以上の場合、意図的に充電が停止されることがあるため、充電器の問題と勘違いする可能性があります。
また、MacBook本体の温度も充電に影響します。本体の温度が高すぎると、保護機能が働いて充電が一時的に停止することがあります。特に高負荷の作業を行いながら充電する場合や、直射日光の当たる場所で使用している場合などに発生しやすい問題です。
バッテリーの劣化も充電されない原因となることがあります。長期間使用したMacBookでは、バッテリーの寿命が近づくと充電容量が減少したり、充電速度が遅くなったりします。この場合、充電器を変えても根本的な解決にはなりません。
MacBookの充電ポートに汚れやゴミが詰まっていることで接触不良が起き、充電できないケースも報告されています。このような場合は、エアダスターなどで慎重に清掃することで改善する可能性があります。
これらの問題に対処するには、以下の手順が効果的です:
- バッテリー設定の確認:システム設定(環境設定)→バッテリー→バッテリーの状態で設定を確認
- 本体の冷却:高温の場合は作業を中断し、涼しい場所に移動させる
- SMCのリセット:システム管理コントローラをリセットして電源管理を正常化する
- 充電ポートの清掃:微細なゴミが詰まっていないか確認する
これらの対処を行っても改善しない場合は、MacBook本体またはバッテリーの問題である可能性が高いため、専門の修理サービスに相談することをおすすめします。
MFi認証がないケーブルはOSアップデート後に機能しなくなる可能性
MacBookの充電に関する重要な問題として、MFi認証を受けていないケーブルや充電器がOSアップデート後に機能しなくなる可能性があります。MFi(Made for iPhone/iPad/iPod)認証は、Appleが認めた製品であることを示す認証制度です。
AppleのLightningケーブルではMFi認証が広く知られていますが、USB-Cケーブルにも同様の認証があります。MFi認証を受けた製品は、Appleのデバイスと安全に互換性があることが保証されています。一方、非認証の安価な製品は、初期段階では機能するように見えても、OSアップデート後に使用できなくなることがあります。
これは、非認証のケーブルや充電器がAppleのプロトコルを完全には実装しておらず、「フェイク情報で本体を騙して」使用しているためです。OSがアップデートされると、これらの「抜け穴」が塞がれ、非認証製品が機能しなくなることがあります。
独自調査では、「1、2ヶ月前から急に非純正のケーブルで充電ができなくなった」というユーザーの声も確認されています。これはOSのアップデートによって非認証製品の互換性が失われた典型的な例と考えられます。
MFi認証を受けたケーブルや充電器を見分けるためには、以下の点に注意しましょう:
- パッケージにMFi認証ロゴがあるか確認する
- 信頼できるメーカー(Anker、Belkin、AmazonBasicsなど)の製品を選ぶ
- 極端に安価な製品は避ける(品質や安全性に問題がある可能性が高い)
- 公式販売チャネルから購入する(偽造品リスクを減らすため)
MFi認証製品は非認証製品よりも価格が高くなる傾向がありますが、長期的な安定性と互換性を考えると、認証製品への投資は理にかなっていると言えるでしょう。特に仕事や重要な用途でMacBookを使用している場合、突然充電できなくなるリスクを避けるためにも、認証製品の使用を強くおすすめします。

MacBookと純正以外の充電器の互換性とおすすめ製品
- MacBook Airに適合する出力30Wの代替充電器選び
- MacBook Proの機種別に必要なワット数と代替充電器の選択肢
- USB-C充電ケーブルの選び方は通電可能な最大出力に注目
- 非純正充電器を使用する際のリスクとメリットを比較
- 充電ができなくなった時のトラブルシューティング手順
- クリーニングと予防:MacBookの充電ポートを清潔に保つ方法
- まとめ:MacBookが純正以外の充電器で充電できない問題は適切な選択で解決可能
MacBook Airに適合する出力30Wの代替充電器選び
MacBook Airを充電するためには、最低でも30Wの出力を持つ充電器が必要です。純正の30W USB-C電源アダプタは4,980円と比較的高価なため、コストパフォーマンスの良い代替品を探している方も多いでしょう。ここでは、MacBook Air向けのおすすめ代替充電器をいくつか紹介します。
最もおすすめできるのは「Anker 511 Charger(Nano 3,30W)」です。価格は2,790円と純正の半額以下でありながら、高い信頼性を誇ります。3cm四方というコンパクトサイズながら30Wの出力を実現し、Anker独自の「ActiveShield 2.0」技術により発熱問題も軽減されています。折りたたみ式プラグも搭載されており、持ち運びにも便利です。
モバイルバッテリー機能も欲しい方には「Anker 511 Power Bank」(価格5,990円)もおすすめです。この製品はコンセントに挿せば充電器として、そうでない時はモバイルバッテリーとして機能する2in1デバイスです。5000mAhの容量はMacBook Airのバッテリー容量の20%〜30%程度をカバーできるため、外出時の緊急用として役立ちます。
選定の際の注意点として、安価な無名メーカーの製品は避けるべきです。独自調査では、そうした製品で「火花が散る」「すぐ壊れる」といった報告が見られました。信頼性と安全性を考えると、多少価格が高くても、Ankerなどの実績あるメーカーの製品を選ぶ方が長期的にはコスト効率が良いと言えます。
また、充電器だけでなく充電ケーブルも重要です。最大30Wの電力を安定して供給できる品質の良いケーブルを選ぶことで、充電トラブルのリスクを減らせます。ケーブルもAnkerやBelkinなどの信頼できるメーカーのものを選ぶことをおすすめします。
価格だけでなく、保証期間も選定の重要な基準です。たとえばAnker製品は通常24ヶ月の製品保証が付いており、万が一の故障時も安心です。安価な無名製品では保証がないか短期間のみのことが多く、トラブル時の対応にも不安が残ります。
MacBook Proの機種別に必要なワット数と代替充電器の選択肢
MacBook Proは機種やモデルによって必要なワット数が大きく異なります。そのため、適切な代替充電器を選ぶには、まず自分のMacBook Proに必要なワット数を正確に把握することが重要です。
MacBook Pro 13インチと一部の14インチモデル(8コア版)には70W出力の充電器が適合します。純正は8,800円ですが、代替品として「Anker Nano II 65W」(価格4,490円)がおすすめです。65Wと若干出力は低いものの、MacBook Pro 13インチの充電には十分な性能を備えています。2021年から販売継続中の実績があり、安定性も信頼できます。
薄型の充電器を求める方には「オウルテック PD65W ウルトラスリム」(価格4,980円)も選択肢となります。厚さわずか1.2cmのカード型充電器で、持ち運びに便利です。国産メーカーであるオウルテックの製品なので、サポート面でも安心感があります。
より高性能なMacBook Pro 14インチ(10コア版)には96W以上の出力が必要です。この場合は「Anker Nano Charger (100W)」(価格5,990円)が適しています。100Wまで通電できる専用ケーブルも付属しており、純正品(10,800円)と比較して約半額で購入できるコストパフォーマンスの高い製品です。
最も高出力を必要とするMacBook Pro 16インチには140W出力の充電器が必要です。この出力帯の代替品は限られていますが、「Anker 717 Charger (140W)」(価格9,990円)が選択肢となります。純正品(13,800円)よりも価格は抑えられており、Ankerの温度管理技術「ActiveShield 2.0」も搭載されています。
重要な注意点として、必要なワット数を大幅に下回る充電器を使用すると、充電できないだけでなく、使用中にバッテリーが消費されて充電が追いつかない事態になることがあります。また、高出力の充電器ほど発熱リスクも高まるため、特に100W以上の製品を選ぶ際には安全性を重視した選定が必要です。
USB-C充電ケーブルの選び方は通電可能な最大出力に注目
MacBookの充電において、充電器だけでなく充電ケーブルの選択も非常に重要です。特に注目すべきは、ケーブルの「通電可能な最大出力」です。ケーブルによって通電できる最大電力が異なり、これが充電速度を制限する要因になることがあります。
USB-C充電ケーブルは、一般的に以下の3つのカテゴリに分かれます:
- 最大60Wまで通電可能なケーブル:一般的なUSB-Cケーブルの多くがこれに該当し、MacBook Airや13インチのMacBook Proには十分ですが、より高性能なモデルでは充電速度が制限されます。
- 最大100Wまで通電可能なケーブル:中間グレードのケーブルで、多くのMacBook Proモデルに対応できますが、16インチの最新モデルでは最大速度での充電ができません。
- 最大240Wまで通電可能なケーブル(仕様MAX):最新のUSB PD規格に対応した高性能ケーブルで、どのMacBookモデルでも最大速度での充電が可能です。
おすすめのケーブルとして、「Anker USB-C & USB-C ケーブル (高耐久ナイロン)」(価格890円)があります。このケーブルは最新のUSB PD規格に対応し、最大240Wまでの通電に対応しています。Apple純正の同等スペックケーブル(価格4,490円)と比較すると、圧倒的なコストパフォーマンスの良さが魅力です。
ケーブル選びで注意すべき点として、安価な無名メーカーのケーブルは、表示されている仕様通りの性能が得られないことがあります。特に高出力を必要とするMacBook Proユーザーは、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。
また、ケーブルの長さも考慮すべき要素です。長すぎるケーブルは電圧降下により効率が落ちる可能性があります。一般的には0.5m~2m程度の長さが使いやすく、効率も良いとされています。
耐久性の面では、ナイロン編組やPVCなどの強化素材を使用したケーブルが、断線リスクを減らすのに役立ちます。特に持ち運びが多い場合は、耐久性に優れたケーブルを選ぶことで、長期間安心して使用できるでしょう。

非純正充電器を使用する際のリスクとメリットを比較
非純正充電器を使用する際には、メリットとリスクの両面があります。ここでは、それぞれを詳しく比較し、ユーザーがより良い選択ができるよう情報を提供します。
【メリット】
- コスト削減:純正充電器と比較して30%~50%程度安価に購入できることが多いです。特にMacBook Pro用の高出力充電器では価格差が大きくなる傾向があります。
- 機能の拡張:純正は充電機能のみですが、非純正品では複数のUSBポートを備えた製品や、モバイルバッテリー機能を兼ね備えた2in1製品など、機能性が向上したものがあります。
- サイズとポータビリティ:非純正品には純正よりもコンパクトな製品が多く、特に旅行や出張時に便利です。
- デザインの多様性:カラーバリエーションやデザインが豊富で、自分の好みに合わせた選択が可能です。
【リスク】
- 安全性の懸念:低品質な非純正充電器では、過熱や発火のリスクが報告されています。実際にAmazonのレビューでは「火花が出た」「異常発熱した」などの報告があります。
- バッテリー寿命への影響:不安定な電力供給はMacBookのバッテリー劣化を早める可能性があります。長期的にはバッテリー交換費用が発生する恐れもあります。
- 保証の問題:非純正充電器の使用によるMacBook本体の損傷は、Apple保証の対象外となる可能性があります。
- 互換性の不安定さ:OSアップデート後に機能しなくなることがあります。特にMFi認証を受けていない製品ではこのリスクが高まります。
- 寿命の短さ:独自調査では、非純正品は純正品より寿命が短い傾向が見られます。中には3ヶ月程度で断線する製品もあり、長期的なコスト面では不利になることもあります。
これらのメリットとリスクを踏まえると、非純正充電器を選ぶ際は、単に価格だけでなく、信頼できるメーカーの製品であるか、十分な保証があるか、ユーザーレビューはどうかなど、総合的に判断することが重要です。
特に仕事や重要な用途でMacBookを使用している場合は、多少高価でも純正品や高品質な非純正品を選ぶことをおすすめします。一方、予備用や一時的な使用であれば、信頼できるメーカーの非純正品でも十分実用的かもしれません。
充電ができなくなった時のトラブルシューティング手順
MacBookが充電できなくなった場合、慌てずに以下のトラブルシューティング手順に従って原因を特定し、対処しましょう。これらの手順は純正・非純正充電器のどちらを使用している場合にも有効です。
【基本的な確認事項】
- 電源周りの接続確認:
- コンセントが正常に機能しているか確認する
- ACアダプターとケーブルが正しく接続されているか確認する
- たこ足配線を使用している場合は、スイッチがオンになっているか確認する
- 可能であれば別のコンセントで試してみる
- 充電ポートの確認:
- MacBookの充電ポートにゴミや汚れが詰まっていないか確認する
- エアダスターなどで慎重に清掃する(金属製のものは使用しない)
- 温度の確認:
- MacBook本体が異常に熱くなっていないか確認する
- 熱い場合は使用を一時中断し、涼しい場所で冷却する
【中級者向けの対処法】
- SMC(システム管理コントローラ)のリセット:
- Apple Silicon搭載Macの場合:MacBookをシャットダウンし、再起動する
- Intel Macの場合:シャットダウン後、Shift + Control + Optionと電源ボタンを7秒間長押しする
- PRAMのリセット:
- MacBookを再起動し、起動直後からCommand + Option + P + Rキーを約20秒間押し続ける
- バッテリー設定の確認:
- システム設定(環境設定)→バッテリー→バッテリーの状態
- 「バッテリーの充電の最適化」がオンになっている場合、充電が100%に達しないことがある
- 診断モードの実行:
- MacBookの電源を切り、電源ボタンを押しながらDキーを押す
- 表示される診断結果からバッテリーや充電関連の問題を確認する
【より高度な対処法】
- 別の充電器で試す:
- 可能であれば友人や家族のMacBook充電器を借りて試す
- Apple Store等で適合する充電器を試させてもらう
- macOSのアップデートを確認:
- システム設定→一般→ソフトウェアアップデート
- 最新のアップデートが充電問題を修正している可能性がある
- バッテリーの状態確認:
- Appleメニュー→このMacについて→システムレポート→電源
- サイクルカウント(充放電回数)が300〜500回を超えている場合、バッテリー劣化の可能性が高い
これらの手順を試しても問題が解決しない場合は、Apple正規サービスプロバイダーやApple Storeでの専門的な診断が必要かもしれません。特に保証期間内であれば、無料で修理や交換が受けられる可能性もあります。
充電の問題は単なる不便さを超えて、データ損失や機器の損傷につながる可能性もあるため、早めの対処が重要です。自分で解決できない場合は、専門家の助けを借りることをためらわないようにしましょう。
クリーニングと予防:MacBookの充電ポートを清潔に保つ方法
MacBookの充電ポートは日常的な使用で徐々に汚れやホコリが蓄積し、それが充電トラブルの原因となることがあります。特にUSB-C端子は小さいため、目視では気づきにくい程度のゴミでも接触不良を引き起こす可能性があります。ここでは、充電ポートを清潔に保つ方法と、充電問題を予防するための日常的なケアについて説明します。
充電ポートの清掃には、以下のツールが役立ちます:
- エアダスター:充電ポート内部のホコリを吹き飛ばすのに最適です。金属部分に直接触れず安全に清掃できます。
- 専用のクリーニングツール:USB-Cポート専用のクリーニングブラシやピックなど、充電ポートの形状に合わせた専用ツールがあります。
- 綿棒とイソプロピルアルコール:頑固な汚れには、少量のイソプロピルアルコールを綿棒に含ませて優しく拭き取ります(この際、MacBookの電源は必ずオフにしてください)。
清掃する際の重要なポイントは、過度な力をかけないことです。USB-Cポート内部の端子は繊細であり、強い力で押すと曲がったり破損したりする恐れがあります。また、清掃後は完全に乾いてから充電器を接続するようにしましょう。
充電トラブルを予防するための日常的なケアとしては、以下の習慣を身につけることをおすすめします:
- 定期的な清掃:3ヶ月に1回程度、定期的に充電ポートを清掃する習慣をつけましょう。
- 使用環境への注意:埃の多い環境や、飲食物の近くでの使用は避けることで、汚れの蓄積を減らせます。
- ケーブルの取り扱い:ケーブルの抜き差しは、まっすぐに行い、斜めに引っ張るなどの無理な力をかけないようにしましょう。
- 保護カバーの使用:MacBookを使用しない時は、ポートキャップや保護カバーを使用することで、ホコリの侵入を防げます。
これらの予防策と定期的なメンテナンスにより、充電トラブルのリスクを大幅に減らすことができます。特に頻繁に持ち運びをする方や、外出先で作業することが多い方は、定期的なポートのチェックと清掃を習慣化することをおすすめします。
まとめ:MacBookが純正以外の充電器で充電できない問題は適切な選択で解決可能
最後に記事のポイントをまとめます。
- MacBookが純正以外の充電器で充電できない主な原因は、必要なワット数の不足
- MacBook Airは30W、MacBook Pro 13インチは70W、MacBook Pro 16インチは140Wの出力が必要
- 単にUSB-C端子があるだけでなく、USB PD(Power Delivery)対応の充電器が不可欠
- 非純正充電器選びでは、Ankerなど信頼できるメーカーの製品を選ぶことが安全性の観点から重要
- 安価な無名メーカーの充電器では、発熱や発火のリスクが報告されており注意が必要
- バッテリー設定や本体の温度も充電できない原因になることがあり、設定確認や環境改善も重要
- MFi認証のない製品はOSアップデート後に機能しなくなるリスクがある
- MacBook Air向けにはAnker 511 Charger(30W)が2,790円で純正の半額以下と高コスパ
- MacBook Pro向けでもAnker製品が信頼性と価格のバランスに優れている
- 充電ケーブルも重要で、通電可能な最大出力に注目して選ぶ必要がある
- Anker USB-C & USB-Cケーブル(高耐久ナイロン)は240Wまで対応で価格890円と高コスパ
- 非純正充電器のメリットはコスト削減と機能性、リスクは安全性と互換性の問題
- 充電できなくなった時は、接続確認、SMCリセット、バッテリー設定確認などの手順で対処可能
- 全ての対処法を試しても充電できない場合は、専門家による診断が必要
